住み替えなどで賃貸物件から引っ越す際、発生する費用のひとつに「退居費用」があります。
引っ越し費用などもかさむ時期、退居費用とは一体どのような内容なのか理解しておきたいものですよね。
そこで今回は退居費用とは何かについて、また、退居費用を抑えるための対策についても併せてご紹介したいと思います。
原状回復などにかかる退居費用とは？内容を知れば対策が見えてくる
退居費用とは「賃貸物件から出る際にかかる費用」のことで、一般的には原状回復費用やクリーニング費用など、次に入居する人が住める状態にするためにかかる費用が該当します。
原状回復と経年劣化によって費用負担者が変わる
住んでいたときにできたすべての汚れや傷などに対して修繕費用が発生するかというと、そういう訳ではありません。
原状回復義務の範疇か、それとも経年劣化によるものか、によって修繕費用負担者が変わってくるのです。
原状回復とは
賃貸物件を借りた際には、賃借人に対して「原状回復義務」が生じます。
入居者の故意による破損や汚損、掃除の怠慢などによるカビや汚損などは原状回復義務を果たしていないとみなされるため、修繕費用は入居者の負担となり、退居費用に含まれます。
経年劣化とは
時間の経過によって劣化した状態を、経年劣化といいます。
日の当たりによる壁や床などの日焼けやネジの錆びつきなどは経年劣化に含まれるため、大家さんの負担で修繕することとなり、基本的に退居費用には含まれません。
なお、退居費用の詳しい内容については、賃貸契約書に記入されている場合がほとんどです。
一般的には国土交通省による「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に基づいて決められていますが、物件によって細かい決まりや特約などが付いている場合があるため、賃貸契約を締結する際には退居費用についても確認しておきましょう。
原状回復にかかる退居費用を抑えるための対策とは？
退居費用を少しでも抑えるための対策にはどんな事柄があるのでしょうか。
入居したらまず部屋の不具合がないかを確認する
部屋を借りて入居したら、まずは部屋中の設備の不具合や傷の有無などがないか、確認しておきましょう。
見つかった場合は写真を撮って記録を残しておくと、退去時にそれを使用できるので役に立ちます。
住んでいる間、なるべく掃除をサボらずにおこなう
普段から汚れたらすぐ拭くなど、掃除や手入れをサボらずにおこなうことも退居費用を抑えるための対策となります。
特にキッチンやお風呂・トイレなどの水回りはこまめな掃除を心掛けたい場所です。
傷を見つけたら補修グッズで修繕してみる
床や壁に傷を見つけたら、ホームセンターなどで売られている補修グッズを利用して、自分で修繕してみましょう。
退去時に掃除をしておく
退去時に掃除をすることでクリーニング費用を抑えることも可能です。
ただし、契約によっては退去時の掃除の有無にかかわらずクリーニング代を要するケースもあるので、確認が必要です。
